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飲食店のFLコスト(FL比率)とは?目安と改善する具体策

2026年4月7日

飲食店のFLコストとは?基本から理解しよう

飲食店の経営状況を判断する際に、必ず出てくる「FLコスト」という言葉。これは飲食業界で最も重要な経営指標の一つです。

FLコストは「F(Food:食材費)」と「L(Labor:人件費)」の合計を、売上高で割った比率を指します。つまり、売上のうちどれだけが食材と人件費に使われているかを示す数字です。

なぜこんなに重要なのかというと、この2つのコストは飲食店経営における最大の支出だから。逆に言えば、FLコストを適切に管理できれば、利益を大きく改善することができるということです。

FLコストの計算方法

FLコストの計算はシンプルです。

FLコスト(%)= (食材費 + 人件費)÷ 売上高 × 100

例えば、月間売上が300万円の飲食店の場合:

  • 食材費:90万円
  • 人件費:60万円
  • FLコスト = (90万 + 60万)÷ 300万 × 100 = 50%

この場合、売上の50%が食材と人件費に使われていることになります。

業態別のFLコスト目安

FLコストの目安は、飲食店の業態によって大きく異なります。

・ラーメン店:28~33%
比較的シンプルなメニュー構成で、原価を管理しやすい業態です。

・居酒屋:30~38%
メニュー数が多く、季節による原価変動があります。

・カフェ:25~30%
飲料メニューが中心で、比較的原価が低い傾向があります。

・イタリアン・フレンチ:30~40%
素材の質にこだわる分、原価が高くなりやすい業態です。

・焼肉店:35~45%
仕入れコストが高く、ロスも発生しやすいため比率が高めです。

一般的には、FLコストは30~35%が健全な目安とされています。ただし、これはあくまで一般的な水準であり、お店の戦略によって変わることもあります。

FLコストが高い場合の主な原因

もしあなたのお店のFLコストが業態の目安を大きく上回っている場合、以下のような原因が考えられます。

1. 食材ロスが多い

仕込みの際の過度なトリミング、売れ残りによる廃棄、保管方法の問題による傷み——こうしたロスはFLコストを大きく押し上げます。

飲食店のフードロス対策|原因分析から削減を実現する具体的な方法でも解説していますが、適切な在庫管理と仕込み計画が重要です。

2. 人件費が過剰

営業時間に比べてスタッフ数が多すぎたり、業務効率が低いために余剰人員が出ていないか確認しましょう。特にピーク時以外の時間帯の配置を見直す余地がないか検討してください。

3. 食材単価が高すぎる

仕入れ先の選定に課題がないか、相見積もりを取っているか、季節の変動に対応しているか。飲食店の食材仕入れ先の選び方|コストと品質を両立する取引先管理のコツを参考に、仕入れ戦略を見直してみてください。

4. メニュー構成の問題

原価率の高いメニューばかりが売れていないか、提供価格が適切か確認してください。メニュー分析を通じて、採算性の低い商品の見直しも検討しましょう。

FLコストを改善するための具体的なアクション

1. 毎月のデータ分析を習慣化する

まずは現状把握が重要です。毎月のFLコストを計測し、業態の目安と比較することから始めましょう。飲食店の損益計算書(PL)の見方|毎月チェックすべき5つのポイントで、数字の読み方を詳しく解説しています。

月単位で見ることで、季節による変動や施策の効果を追跡することができます。

2. 食材別の原価率を把握する

全体のFLコストだけでなく、どの食材でコストがかかっているのかを細かく分析することが重要です。

売上に対する各食材のコスト割合を把握することで、改善の優先順位が決まります。たとえば、メイン食材に比べて調味料にコストがかかっていれば、そこから改善できるかもしれません。

3. 発注・仕込みの無駄を削減する

毎日の発注業務で、「今日も余るかもしれないから多めに発注しておく」という判断をしていないでしょうか?こうした属人的な判断が、フードロスにつながっています。

飲食店の発注業務を効率化する方法|時間とミスを減らす仕組みづくりでも述べていますが、売上データに基づいた計画的な発注が、コスト削減の大きなポイントです。

4. 人員配置を見直す

営業日、営業時間、来客数のパターンに応じた適切なスタッフ数を配置できているか確認しましょう。特にピーク時間と閑散時間で大きな差がある場合、シフト管理の工夫で人件費を削減できます。

5. メニュー価格の見直し

原価率が高い商品について、提供価格が適切か検討してください。場合によっては、小盛サイズの追加やセットメニューの工夫で、客単価を上げることも効果的です。

6. 複数店舗を運営している場合は、全店舗で数字を管理する

多店舗展開をしている場合、各店舗のFLコストを個別に管理することが重要です。飲食店の多店舗展開で失敗しないために|管理体制づくりと数字の見方で詳しく解説していますが、チェーン全体と個別店舗の数字を分けて把握することで、改善活動の優先順位が変わってきます。

FLコスト改善のための全体的なアプローチ

FLコストを改善するには、食材費と人件費の両面からのアプローチが必要です。

・食材費の削減:ロス削減、仕入れ最適化、メニュー構成の工夫

・人件費の削減:業務効率化、適切な人員配置、労働生産性の向上

ただし、単純にコストを削減すればいいわけではありません。顧客満足度を損なわないようにしながら、いかに効率的に運営するかがポイントです。

飲食店のコスト管理方法|利益を残すために見るべき5つの数字と管理のコツ飲食店の経費削減アイデア15選|利益を残すために見直すべきポイントの記事も参考にして、総合的なコスト改善を進めましょう。

数字の管理が難しい場合は、システムの活用も検討

毎日の原価やロスを手作業で管理するのは、想像以上に大変な作業です。日々のオペレーションに追われながら、同時に細かい数字を追跡するのは難しいのが現実です。

特に複数店舗を運営している場合、各店舗の食材費や人件費をリアルタイムで把握し、比較・分析するのは大きな負担になります。

こうした課題を抱えている場合は、コスト管理の仕組みをシステムで自動化することも有効な選択肢です。毎日の手作業を減らし、経営判断に必要なデータを素早く得られれば、改善スピードも大きく変わります。

まとめ:FLコストは飲食店経営の羅針盤

FLコストは、飲食店経営の健全性を判断する最も重要な指標の一つです。

  • 業態別の目安を知る
  • 毎月のコストを計測する
  • 課題の原因を分析する
  • 具体的な改善アクションに繋げる

これらのステップを継続することで、安定した利益体質の店舗経営が実現します。

もし「数字の管理が大変」「複数店舗の比較が難しい」という課題を感じているなら、一度専門家に相談してみることをおすすめします。

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